8月10日(水)より、書籍「ショートブレッドのすべて」(誠文堂新光社)が発売される。菓子としてだけではなく、セイボリーアレンジなども紹介するなど、ショートブレッドだけをここまで深く掘り下げた本は初めて。価格は税込み1,980円。
ショートブレッド(Shortbread)とは、名前にブレッドとつくが、パン(Bread)ではなく、スコットランド発祥の国民的人気の高いビスケット。イギリスには数多くビスケットがあるが、ショートブレッドはホームメイドから商品まで、幅広く流通している人気のお菓子だ。
同書はお菓子初心者からイギリス菓子の初心者、さらに中級者およびマニアにも向けた内容構成となっている。ショートブレッドの基本の作り方、アレンジとしてセイボリー、さらにはショートブレッドと共に楽しむディップなどの多彩なレシピを写真とともに紹介する。
また、ショートブレッドの語源や歴史についても説明。これまでイギリス菓子を幅広く取り上げた本はあったが、ショートブレッドに特化したものはなく、ひとつの菓子を掘り下げた初のレシピ本となる。
内容はまずは基本のショートブレッドの作り方を写真付きで解説している。ショートブレッドの材料は小麦粉、バター、砂糖に好みで塩少々というシンプルなもの。基本に米粉を混ぜた1番人気の「フィンガー・ショートブレッド」をはじめ、アーモンド、シナモンやアールグレイ、全粒粉やオートミールなどを加えた応用レシピも掲載している。
またスコットランド女王メアリーが好んだとされる「ペティコート・テイル」という丸型で、ふちにひだが入ったタイプも紹介。ひだの入れ方のコツも写真でわかりやすく解説。
ほかにも、伝統の木型やクローバー型を使ったものなど多彩な形のバリエーションも本書のみどころだ。
本書ではアレンジ編としてショートブレッドのセイボリーもフィーチャー。チェダー&ポピーシード、ベーコン&メープルシロップ、ブラックオリーブやトマトなどを生地に加えており、これらはアペリティフのフィンガーフートとして、サイダーやスパークリングワインなどと合わせられる。
ショートブレットと一緒に楽しむワカモレやフツーツチャツネ、スモークサーモン&クリームチーズのディップなども紹介。これら食事系レシピは日常の食卓ではもちろんのこと、ホームパーティーなどで役に立ちそうだ。
本書のもうひとつの魅力は随所に織り交ぜたコラム。アールグレイのルーツ、ラプサンスーションやセイロン紅茶を広めた人物の話、またリンゴ酒サイダー、昨今注目のイギリス産スパークリングワインなどについても紹介している。
著者は英国菓子パティシエ、料理家の吉澤 るり子(よしざわ・るりこ)さん。「ル・コルドン・ブルー東京校」にてパティスリー及びキュイジーヌディプロム、グランディプロム取得。パリの「エコール・リッツ・エスコフィエ」にてパティスリー及びブーランジュリー及びヴィエノワズリーディプロム取得。紅茶研究家の磯淵猛氏に師事。紅茶コーディネーター取得。英国コッツウォルズ地方テットベリー「Edge’sOlde Tea Shoppe」にてスコーン・製菓研修。「BALLYMALOE COOKERY SCHOOL」にてアイルランド料理及び菓子研修。イングリッシュティールーム経営、英国菓子商品開発に携わる。現在は「Baking School Tetbury」を主宰する。
●概要
書名:ショートブレッドのすべて
著者:吉澤 るり子
仕様:A5、160ページ
定価:1,980円(税込)
発売日:2022年8月10日(水)