
マーケティングリサーチを手がけるインテージ社が12月12日、クリスマスに関する調査結果を公表した。実施対象は全国の15歳〜79歳の男女5,000人(調査時期は11月19日〜11月25日)。
【関連記事】予約不可・当日販売のみ「キル フェ ボン」新作3種含むクリスマス期間限定タルト、全国店舗で12月20日より6日間展開2025年のクリスマス予算は平均16,418円で、前年比100.5パーセントとほぼ横ばい。一昨年(2023年:22,588円)からは水準が低下したまま足踏みしており、物価高騰を踏まえると、実質的な支出は抑制傾向にあると言えそうだ。

背景には、実質賃金の伸び悩みや生活必需品の価格上昇に加え、エネルギーコスト上昇なども要因となった生活防衛意識の定着が考えられる。生活者は「非必需支出」の見直しを継続しており、季節イベントの中でも従来盛り上がりを見せていたクリスマス関連消費でさえも、その影響から脱しきれていない状況だ。また、前年に続いてイブ・クリスマスとも平日であることも一因と考えられる。

クリスマスのイベント予定を具体的に見ると、「予定はない」と回答した人は54.1パーセント。前年(51.1パーセント)から3ポイント増加。調査開始以来で最も高い水準だという。
さらに「予定あり」層の中でも行動は縮小傾向にあり、「プレゼントを購入(自分用含む)」は前年27.4パーセントから26.0パーセントに、「自宅でパーティー」も25.6パーセントから24.2パーセントに減少した。こうした結果から、“イベント全体の縮小”傾向が示唆されており、節約志向に加え、特別なイベントより日常の安定を重視する動きが強まっているとも推測される。

なぜ予定のない人が増えているのか、その理由(複数選択で聴取)を見ていくと、クリスマスに予定がない理由のトップは「興味がない・習慣がない」(31.1パーセント)、次いで「お金をかけたくない・節約したい」(16.2パーセント)。「一緒に過ごす相手がいない」や「仕事・学業などがある」も上位に。コロナ禍後の外出回復が一巡し、義務的なイベントより日常の安定を重視する傾向が強まっている可能性もありそうだ。
なお、末子が高校生相当以下の世帯では、予定なし層は1割程度だったが、その理由を見てみると「お金をかけたくない・節約したい」が21.5パーセントとトータルよりも5ポイント高く、経済的負担回避の意識が強いことがうかがえる。
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