10月12日、ウィーン菓子をテーマにした「ウィーン菓子図鑑 お菓子の由来と作り方」(誠文堂新光社刊)が発売される。224ページ、税込み2,970円。
本書は、今田美奈子氏のアシスタントを経て、現地ウィーンのザンクトペルテン製菓学校で伝統菓子を習得した料理研究家、コンベルサッシオンの小菅陽子さんによるウィーン菓子のレシピ集だ。
ヨーロッパの歴史を映す、華麗なウィーン菓子の世界。音楽や芸術の都ウィーンは、歴史あるお菓子の都でもあった。ウィーンは、中近東やヨーロッパをつなぐ交易の中心地であり、アラブ諸国や東ヨーロッパの食文化の影響を色濃く受けている。
ハプスブルク家の歴史と深く関わりながら、周辺国の食文化の要素を取り入れつつ発展してきたのがウィーン菓子で、王や貴族に愛されてきた。
本書では、作り方のほか、その歴史、由来などのエピソード、また本場のカフェ文化の紹介など、読み応えもたっぷり。レストランやカフェで楽しむデザートから家庭的なお菓子まで、ウィーン菓子を網羅しており、レシピもできるだけ家庭で作りやすいよう工夫されている。
本場直伝のお菓子作りを楽しみながら、そのストーリーも味わうことができる。