脱脂粉乳の過剰在庫問題の解決に寄与するか 脱脂粉乳を”旨味素材”に変えて活用した生ロールケーキ登場

「Oishii糀純生ロールケーキ」イメージ石川県
「Oishii糀純生ロールケーキ」イメージ
「Oishii糀純生ロールケーキ」イメージ
「Oishii糀純生ロールケーキ」イメージ

 石川県金沢市のコンコント菓子店は、過剰在庫が問題となる脱脂粉乳を、糀発酵で”旨味素材”に変えることに成功。金沢市内で同素材を活用した「Oishii糀純生ロールケーキ」を展開中だ(不定期)。価格は1個・税込み380円。

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 同ロールケーキに使用されている「UMAMIミルクペースト」は、国産脱脂粉乳と米糀を発酵させて旨味成分(グルタミン酸など)を自然に引き出した独自素材。発酵によって生まれる酵素の働きで生地の水分保持力が高まり、しっとり感とふんわり感を両立。さらに発酵由来の優しい香りと奥深いコクが加わり、従来のロールケーキにはない、濃厚なのに軽やかな新しい食感を実現したという。

 この「UMAMIミルクペースト」は、旨味成分(グルタミン酸など)を自然増幅。 国産脱脂粉乳と米糀を発酵させた独自素材で、遊離グルタミン酸を100グラム中540ミリグラム含む(食環境衛生研究所調べ)。塩麹のように短時間で旨味・コク・保湿を付与し、スイーツのしっとり感と奥深い味わいを生み出す。

 発酵により生成される酵素が、スポンジ生地の水分を閉じ込め、驚くほど「しっとり&ふんわり」とした食感を実現。糀の風味が重なり、濃厚ながらも軽やかで奥深い味わいに。従来のロールケーキと比較して、旨味成分であるグルタミン酸量が約4倍に増加したという。

 クリームには、北海道産純生クリームに「糀発酵UMAMIキャラメルソース」をブレンド。芳醇な香りとほどよい苦味、発酵由来の深い旨味が重なる。

 麹菌発酵による高付加価値化に挑戦した同ロールケーキの開発の背景には、食品ロス削減・酪農支援・フードテックの視点がある。Jミルクの「2025年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと課題について」(2025年8月1日公表)によれば、2025年度末の脱脂粉乳在庫は8万トン以上に達すると見込まれており、酪農家や乳業経営を圧迫する要因となっている。

 コンコント菓子店は「私たちは『余剰を旨味に変える』というアプローチで課題解決に挑み、スイーツの新たな可能性を広げます」とコメントしている。

【コンコント菓子店】
住所:石川県金沢市横川5-267

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