フレンチ界のレジェンドとして知られる故ジョエル・ロブションさんの実息ルイ・ロブションさんが3月30日、東京・表参道に、初のショコラトリー「エクラ ドゥ ショコラ ルイ・ロブション(Éclat de Chocolat Louis Robuchon)」をオープンする。ケーキニュース編集部の取材に応じ、オープン間近の心境などを語った。
【関連記事】東京・表参道:ルイ・ロブション、亡き父ジョエル・ロブションの夢だったショコラトリーを3月30日開店亡き父にして伝説的なシェフ、ジョエル・ロブションさんの夢でもあったというショコラトリーの創立。今の心境を聞くとルイさんは「父はショコラが大好きだったんですよね。すごい印象に残っているエピソードがあります。僕が中学生か、高校生くらいのときに、フランスのとある有名なショコラトリーのチョコをプレゼントしたんですけど、父は口に入れて食べた瞬間、『いや、このフルーツのペーストは何々が入ってるからダメだ……』みたいなと言った。ショコラに対する味覚が鋭かった」と述懐。
続けて「お店のお茶菓子などとしてショコラは出しているんですけど、ショコラトリーという形では、世界中のジョエル・ロブション(系列店)でやったことがなかった。夢が実現しないまま、父は亡くなったので、僕がいつかやりたいなと思っていた。実現できて嬉しいです」と話した。
ルイさんの長年の思いを結実した同ショコラトリーは、⽇本で現在展開されている「ジョエル・ロブション」名義の店舗とは資本関係がないという。「あくまでジョエル・ロブションとは別。僕の個人的なプロジェクトとして、ルイ・ロブションはやっています」(同)
言葉にすると大げさではあるが、自身のブランドを通じて”偉大なる父を超える”という気持ちもあるのか?
「そうですね、そういう目標は。料理で超えることは容易ではありませんが、ショコラの領域であれば、その可能性を秘めているかもしれないと思ってやっています」(同)
自身のブランドにて打ち出したい、父とは異なるカラーを聞くと、ルイさんはこう答えた。「私は母親が日本人。なので、日本のルーツが入っている。そこは強いであると思っています。和の素材や和の技法をうまく取り入れて、ショコラを作りたいと思っています。あとは若さを生かして、フレッシュなイメージでやっていきたいです」
これから店にやってくる人々に向けて、ルイさんはこう話す。
「ショコラはすごい可能性、そして多様性があると思っています。世に知られているショコラは、まだほんの可能性の一部だと思っています。宇宙と一緒で、人類が知っている宇宙はまだほんの一部。料理に合うショコラ、色んな和の素材を使ったショコラ。『こういう可能性があるんだ』というのをぜひご堪能いただきたいです」
同店は、伊勢丹新宿店催事での完売やハイブランドとのコラボレーションで話題を呼んできた。今回は常設ショコラトリーとして登場。王道ショコラから日本各地の厳選した和素材をベースにしたショコラ、 フレンチのコース料理を食べているかのようなショコラまで、ショコラの新境地を目指す。
【エクラ ドゥ ショコラ ルイ・ロブション】
住所:東京都渋⾕区神宮前5-3-13 TWIN PLANET North BLDG・1階
時間:12時〜19時
定休日:火曜日
電話:03-6427-1402