パティシエのヤジッド・イシュムラエンさんが2月27日、都内で行われた自伝的映画『パリ・ブレスト〜夢をかなえたスイーツ〜』(3月29日公開)の上映後トークセッションに、パティシエ・ショコラティエの辻口博啓さんとともに登壇した。辻口さんから「いつ日本でお店出すのか?」と直球質問を受けた。
【関連記事】天才パティシエのヤジッド・イシュムラエン来日 辻口博啓と日仏2大共演 好きな日本のスイーツは「どら焼き」ヤジッドさんは、同映画のためにスイーツを「20種類くらい作りました」と解説。事前に映画を見たという辻口さんは「パリブレストをとにかく食べたい。『持ってきてないのか?』と言ったら、『パリまで来ないとダメだ』と言われた(笑)。パリに行きたいなと思いました」と話した。
日仏を代表するパティシエであるヤジッドさんと辻口さん。互いに質問し合う段になると、辻口さんが「やっぱりね、いつ日本でお店出すのかな〜?」と質問。
ヤジッドさんは笑みを浮かべつつ、「(もし可能性があるとすれば)2年後……くらいでしょうか」と含みをもたせて言及。同イベントの司会が「食べたいですよね!」と観客に同意を求めると拍手が巻き起こり、続けて「出店は東京でお願いします! 私たちも並びますので」とプッシュ。ヤジッドさんは「ありがとう。もちろんです」と紳士的に返答した。
ヤジッドさんは、モロッコ生まれの両親を持つも父親は不在で、母親はアルコール依存症だったため2歳半からホストファミリーに預けられる。ホストファミリーの息子がパティシ エだったことで、お菓子作りと他者から認められることを初めて経験。8歳で里親のもとを離れ、養護施設で暮らす。14歳の時にパティシエとして見習いからキャリアをスタートする。2014年、22歳の時、仏チームのリーダーとして参加した「冷菓世界選手権(Gelato World Cup)」で世界チャンピオンに。現在、世界各地の最高級ホテルのコンサルタントやルイ・ヴィトンなど高級ブランドとのコラボレーションを務め、南仏アヴィニョンにやギリシャ、スイス、カタールなど世界各地に店舗を持つ人気パティシエ。今回の映画は、そんなヤジッドさんの自伝を実写化した。
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