「好きな2品」なのに完全自由じゃない スイーツ店が“選択肢を設計する”理由

「SATSUKI Double Cake Set」イメージコラム
「SATSUKI Double Cake Set」イメージ
「SATSUKI Double Cake Set」イメージ
「SATSUKI Double Cake Set」イメージ

 ホテルやカフェで増えている、「好きなスイーツを選べる」というスタイル。一見すると、客側の自由度を最大限に高めたサービスに思える。しかし、その“自由”は意外と細かく設計されている場合がある。

【関連記事】東京・紀尾井町:「ホテルニューオータニ」14種から好きなケーキ2品選べる新セット登場

 ホテルニューオータニでは、2026年秋に14種類のスイーツから好みの2品を選べるセットを展開。ただし、14種類の中から完全に自由に2品を選べるわけではない。スイーツはAとBの2カテゴリーに分けられ、それぞれから1品ずつ選ぶ仕組みになっている。

「好きな2品を選べる」のに、なぜ完全自由にしないのだろうか? その理由の1つとして考えられるのが、商品のバランスである。

「SATSUKI Double Cake Set」イメージ
「SATSUKI Double Cake Set」イメージ

 仮に濃厚なチョコレート系、クリームを多く使ったケーキなど、似たタイプの商品を2品自由に組み合わせられると、食べ終えた際の印象が重くなる可能性がある。逆に、カテゴリーを分けておけば、味や食感、ボリュームなどが異なるスイーツを自然に組み合わせやすくなる。

  つまり店側は、客に「自分で選んだ」という満足感を提供しながら、食体験そのものはある程度コントロールできる。

 もう1つは、価格や原価の問題だ。スイーツは見た目のサイズが同じでも、使う素材や製造工程によって原価が異なる。高価なフルーツをふんだんに使った商品や、工程の多いケーキばかりを自由に組み合わせられる仕組みにすると、セット全体の採算が不安定になりやすい。カテゴリー分けは、こうした商品ごとの差を吸収する役割も果たせる。

 さらに興味深いのは、選択肢が多ければ多いほど客が満足するとは限らないことだ。14種類から自由に2品を選ぶとなれば、組み合わせはかなり多くなる。「どれにしよう」と楽しめる一方で、迷いすぎて決めづらくもなる。Aから1品、Bから1品というルールがあれば、選択肢を残しながら判断はしやすい。

 客に全てを任せるのではなく、店側が“選びやすい自由”を作る。これはスイーツに限らず、コース料理やビュッフェ、カスタマイズ商品にも通じる考え方だろう。

「好きなものを選べる」という体験まで含めて設計することが、これからのスイーツ店にとって1つの商品価値になっているのかもしれない。

【関連記事】
ローソン:「贅沢すぎ!」スイーツ4品が9月21日より順次全国登場 和栗の“786円”お重モンブランや濃厚ショコラシューなど展開

ビアードパパ:チーズケーキをシュークリーム化 進化系スイーツ「焼きチーズケーキシュー」10月1日より期間限定登場

ラ・メゾン アンソレイユターブル パティスリー:和栗&サツマイモ「栗かぐや」の敬老の日限定タルト、9月19日より登場

カフェケーキコラムチョコレート・ココアビュッフェ

CakeNews-ケーキニュース-
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました