【考察】全国で売れそうなのに、なぜ地域限定? コンビニコラボの“狭く売る”戦略を考える

「Tops監修 ショコラオムレット」イメージコラム
「Tops監修 ショコラオムレット」イメージ
「Tops監修 ショコラオムレット」イメージ
「Tops監修 ショコラオムレット」イメージ

 全国に店舗を持つコンビニと、全国区の知名度を持つブランドが組む。それなら全国販売するのが自然に思える。しかし実際には、有名ブランドとのコラボ商品であっても販売地域を限定するケースは珍しくない。

【実食レポ】関東甲信越のローソン限定「Tops監修 ショコラオムレット」チョコ三昧の一品 ただし“粉まみれ”注意

 その一例が、ローソンの「Tops監修 ショコラオムレット」だ。チョコレートケーキで知られるTopsが監修しながら、販売エリアは関東甲信越に限られている。

 一体なぜ、最初から全国で売らないのか?

 理由の1つとして考えられるのが、商品を大量に供給する難しさだ。コンビニの全国販売となれば、必要な数量は一気に増える。原材料の確保だけでなく、製造工場の能力、配送網、一定の品質を保てるかといった条件もクリアしなければならない。有名ブランドの名前を付ければ、それだけ品質への期待も高まる。全国展開のために仕様を変え、結果としてブランドらしさが薄れてしまえば本末転倒である。

 また、地域限定だからこそ挑戦しやすい側面もある。ファミリーマートは2023年に、オリコンニュースの取材に対し、全国発売はロットが大きいため万人受けする商品が求められる一方、地域限定なら挑戦的な商品を開発できる利点があると説明している。

「Tops監修 ショコラオムレット」イメージ
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 つまり販売エリアを絞ることは、単純な縮小版ではない。「この組み合わせは受け入れられるか」、「この価格で手に取られるか」といった反応を見る、大規模なテスト販売としての役割も果たせる。好調なら別地域や全国へ広げる余地も生まれる。

 さらに、「ここでしか買えない」という限定感そのものも商品価値になる。全国どこでも手に入る便利さとは逆に、地域限定と書かれているから気になる。出張や旅行先で見つければ買ってみたくなる。SNSでは「なぜ自分の地域では売っていないのか」という声まで、結果的に商品の話題を広げることがある。

 全国チェーンだから、全て全国で売る必要はない。むしろ巨大な販売網を持っているからこそ、一部地域だけを使った商品開発もできる。

「全国で売れそうなのに地域限定」なのではなく、「地域限定だからこそ、売れる商品を作れる」。コンビニの商品棚では今後、“広く売る力”だけでなく、“あえて狭く売る力”も重要になっていきそうだ。

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