【SNS時代のフック】ケーキかアイスか、和菓子か洋菓子か 定義できない折衷スイーツが増加傾向

「みたらしチーズケーキ」公式ビジュアルコラム
「みたらしチーズケーキ」公式ビジュアル
「みたらしチーズケーキ」公式ビジュアル
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 これはアイスなのか、ケーキなのか。あるいは和菓子なのか、洋菓子なのか。最近のスイーツ売り場では、一言では説明しにくい商品が目立つようになってきた。

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「多伎いちじく」イートイン・税込み1,100円、テイクアウト・税込み1,080円
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 象徴的なのが、冷菓ブランド「be GELATO」が2026年10月に新宿高島屋で発売する「Wa Gelato Collection」だ。イチジクや柚子を立体的に表現した3Dアイスだが、ブランド側は「和菓子のように味わうジェラート」と位置付ける。ジェラート、ガナッシュ、コンフィチュール、チュイルなどを組み合わせながら、季節や土地を菓子に映す和菓子の考え方を取り込んだ。冷菓なのに、発想の出発点は和菓子なのである。

 ケーキニュースでも、過去にこうした「分類しにくいスイーツ」を度々取り上げてきた。福岡発の「みたらしチーズケーキ」は、チーズケーキを求肥で包み、中にみたらしを閉じ込めた一品だ。和菓子と洋菓子が一体化しているだけではない。

「みたらしチーズケーキ」イメージ
「みたらしチーズケーキ」イメージ

 冷凍販売されており、半解凍ではアイスのようなシャリシャリ感があり、完全に解凍するとチーズケーキらしい柔らかな口溶けへ変わる。食べる温度によって「アイス」と「ケーキ」の境界まで揺らぐ商品だ。

左から「アンナミラーズアイス ブルーベリーチーズケーキ」、「アンナミラーズアイス ダッチアップルパイ」
左から「アンナミラーズアイス ブルーベリーチーズケーキ」、「アンナミラーズアイス ダッチアップルパイ」

 逆方向の例もある。ファミリーマートが2026年7月に発売したアンナミラーズ監修商品は、人気の「ブルーベリーチーズケーキ」と「ダッチアップルパイ」をアイス化した。

「アンナミラーズアイス ダッチアップルパイ」イメージ
「アンナミラーズアイス ダッチアップルパイ」イメージ

 チーズアイスにブルーベリーソースやクッキークランチを重ねるなど、単にケーキ味のアイスにするのではなく、ケーキの構造そのものをカップアイスへ移している。

 和と洋の境界も同様だ。銀座コージーコーナーの「銀座こーじー庵」では、プリンと水ようかんを2層にした商品が登場。ザ・キャピトルホテル 東急では、桜餡やわらび餅、白鹿の子豆、生クリームを米粉スポンジで包んだ「桜ロールケーキ」も販売された。どこまでが和菓子で、どこからが洋菓子なのかを決めること自体が難しい。

 背景にあるのは、単なる「珍しい組み合わせ」の競争ではないだろう。既存ジャンルの特長をかけ合わせれば、一つの商品で複数の食感や味の変化を作れる。さらに「これは何だろう」と思わせる分かりにくさは、SNS時代には逆に強いフックにもなる。

 かつてはショートケーキ、プリン、大福、アイスと、商品の名前を聞けばおおよその姿を想像できた。これからは、その分類からはみ出すこと自体が商品価値になるのかもしれない。「何菓子なのか分からない」。そんな説明しにくさが、新しいスイーツの個性になり始めている。

※なお、新宿高島屋の「高」は、「はしごだか」が正式表記。

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