
ファミリーマートが、スイーツに使うクリームを8年ぶりに全面刷新した。興味深いのは、新商品を1つ投入して終わりではないことだ。新しいクリームを軸に「ほぼクリームのケーキ」「生クリームロールケーキ」の新作2品を発売し、さらにシュークリーム、クレープ、プリン、エクレアの4品もリニューアルする。1つのクリームを変えることで、一気に6商品へ「新しさ」をもたらそうとしている。
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これは、スイーツにおける“共通部品”の強さを示す取り組みではないだろうか。
例えば自動車なら、同じエンジンやプラットフォームを複数車種で共有することがある。スイーツでも、クリームは商品ごとに姿を変えながら繰り返し登場する。シュークリームにも、ロールケーキにも、プリンにも使える。そこを刷新すれば、それぞれの商品をゼロから別物にしなくても、複数の商品に変化を起こせる。

しかも、消費者にとって分かりやすい。単に「4商品をリニューアルしました」と言われるより、「クリームが変わりました」と言われた方が、何が変わったのかを理解しやすい。普段食べているシュークリームをもう一度買って、「前と違うのか」と確かめる理由にもなる。
実際、新しいクリームは従来品より軽やかで、後味が重たくなりすぎない印象だった。クリームの比率が大きい商品だけでなく、生地やカスタード、チョコレートなどと組み合わせた商品でも、その変化を確認できる。1つの改良を、異なるスイーツで“答え合わせ”できるのも面白い。
そして今回は、クリーム自体に「無限クリーム」という名前まで付けた。これまで商品の一部だった素材を、ブランドのように前面へ押し出した格好だ。
新商品を次々と生み出すだけが、売り場を新しく見せる方法ではない。多くの商品を支えている共通の部分を変えれば、既存商品まで再びニュースになる。ファミリーマートが今回変えたのはクリームだが、本当に刷新しようとしているのは、もしかするとスイーツ売り場全体の印象なのかもしれない。
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