【考察】ローソンは消費動向、ファミマは季節感を意識 2026年秋のコンビニ企画を読み解く

「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」税込み786円コラム
「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」税込み786円
「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」税込み786円
「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」税込み786円

 ローソンとファミリーマートが9月中旬、相次いで新商品企画を打ち出した。ラインアップを眺めると、両社が同じコンビニ市場にいながら、少し異なる方向から消費者を見ていることが分かる。

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 ローソンが打ち出したのは「一点突破すぎ!」と「贅沢すぎ!」という2つの企画だ。「一点突破すぎ!」では弁当の具材を1種類に絞り、同サイズの商品より価格を抑える。一方の「贅沢すぎ!」では、熊本県産と茨城県産の和栗を使った「お重モンブラン」など、品質や量に踏み込んだ商品を揃えた。節約と贅沢。一見すると正反対だが、現在の消費を捉えるという意味では同じ方向を向いている。

 物価上昇が続けば、全ての商品を少しずつ節約するだけではなく、「ここは抑える」、「ここには使う」というメリハリも生まれる。ローソンはその大きな消費トレンドを商品企画そのものに取り込んだように映る。実際、同社は商品説明会で、スイーツについて品質を追求すると価格が上がりやすいことを認めつつ、「いかにお手頃の価格でやるか」を試行錯誤していると説明している。786円の「お重モンブラン」も、単なる高価格スイーツというより、専門店やお取り寄せで味わうような商品をコンビニ価格へ落とし込む発想だ。

「ファミマのおいも収穫祭」イメージ
「ファミマのおいも収穫祭」イメージ

 対してファミリーマートが強く意識しているように見えるのは「季節」である。2021年から続く「ファミマのおいも収穫祭」を今年も9月22日から開催し、紅はるかを使ったスイーツ、パン、アイス、菓子など14種類を展開する。2026年はキャラメルとの組み合わせを初めて本格投入し、「もっちり」、「ザクほろ」、「ねっとり」、「カリカリ」と食感にも変化をつけた。

「おいものパウンドケーキ」税込み198円
「おいものパウンドケーキ」税込み198円

 さつまいもは秋の定番素材である。それだけに奇抜さよりも、「今年も芋の季節が来た」と感じさせること自体に意味がある。毎年同じテーマを繰り返しながら、キャラメルや新しい食感で少しずつ更新する。ファミリーマートは季節の移り変わりを店頭で知らせ、そこから購買の理由を作っているとも考えられる。

 ローソンが社会や消費の大きな流れを読み、商品に反映するなら、ファミリーマートは四季という身近な時間の流れを売り場に持ち込む。時勢を捉えるローソンと、季節を捉えるファミリーマート。同じ秋の新商品でも、その背景を追うと、コンビニ各社が「今、何を買う理由にするのか」という問いへの異なる答えが見えてくる。

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