物価高時代の”プチ贅沢” 混ぜるドリンク&スイーツに脚光

スシローの混ぜて楽しむ新作フラッペ全3種のイメージ編集部
スシローの混ぜて楽しむ新作フラッペ全3種のイメージ
「ビッグボーイ」および「ヴィクトリアステーション」で展開される、混ぜて楽しむパフェ仕立てのかき氷3種のイメージ
「ビッグボーイ」および「ヴィクトリアステーション」で展開される、混ぜて楽しむパフェ仕立てのかき氷3種のイメージ

 2026年現在、「混ぜて飲む」、「混ぜて食べる」という行為がドリンクやスイーツの新しい価値として広がっている。

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左から「まぜまぜスイーツ いちごミルク わらびもち入り」、「まぜまぜスイーツ 抹茶ラテ わらびもち入り」
左から「まぜまぜスイーツ いちごミルク わらびもち入り」、「まぜまぜスイーツ 抹茶ラテ わらびもち入り」

 例えばセブン‐イレブンの「まぜまぜスイーツ」は、層になった素材をストローで混ぜ合わせながら味わう和スイーツ。スシローのフラッペも、牛乳やシャーベット、果肉ソースなどを“よく混ぜる”ことで味わいが増す設計だ。さらにビッグボーイ、ヴィクトリアステーションのパフェ仕立てのかき氷も、フルーツ、アイス、ナタデココ、氷を混ぜることで、食感や味の変化を楽しませる。

 もっとも、「混ぜる」楽しさは今に始まったものではない。古くはクラシエの知育菓子「ねるねるねるね」のように、粉と水を混ぜることで色や質感が変わる菓子が、子どもたちに驚きと達成感を与えてきた。自分の手で混ぜ、変化を見て、完成させて食べる。その体験は、味覚だけでなく好奇心も刺激するものだった。

 昨今の進化系ドリンクやスイーツは、その楽しさを大人も楽しめる形に再編集していると言える。商品が完成品として提供されるだけでなく、最後の仕上げを客に委ねる。ストローを動かす。スプーンで底からすくう。色が変わり、硬さがほどけ、味が一口ごとに変化する。ほんの数秒の動作が、単なる飲食を小さな体験へ変える。

スシローの混ぜて楽しむ新作フラッペ全3種のイメージ
スシローの混ぜて楽しむ新作フラッペ全3種のイメージ

 物価高が続く中、消費者は以前よりも「価格に見合う満足感」に敏感になっている。高価な素材を惜しみなく使うだけでは、手頃な価格帯の商品では限界がある。そこで重要になるのが、味そのものに加えて「楽しい」「変化がある」「自分で完成させた」という納得感だ。混ぜる工程は、追加コストを大きくかけずに体験価値を上乗せできる。企業にとっても、消費者にとっても、なかなか賢い一手である。

 また、混ぜる商品は“均一ではない味わい”を肯定している。一口目はミルクが強く、次は果肉が来る。最後にわらびもちやナタデココの食感が残る。きれいに整った味だけでなく、偶然のムラまで楽しむ感覚は、近年のスイーツトレンドと相性が良い。

 これからのドリンク、スイーツは、飲む・食べるだけではなく「手を動かす」ことまで含めて設計されていくだろう。子どもの頃に夢中になった“混ぜるお菓子”の記憶は、いま物価高時代のプチ贅沢を支える、意外に強いキーワードとして進化している。

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