
見た目はスイカなのに、実はバウムクーヘン。そんな一目では味を想像しにくい「そっくりスイーツ」が存在感を強めている。
【実食レポ】期待通りのガリッと食感&いいとこ取りのクリームが魅力 ファミマの新作「ミルクとホワイトチョコのクイニーアマン」食べてみた千葉県を中心に展開する菓子店「お菓子のたいよう」は7月27日、実店舗全店とオンラインショップにて「すいかバウム」をリニューアル発売する。千葉県産米粉を使用したバウムクーヘンで、スイカの皮、果肉、種まで再現。外側の皮はメロン味、内側はプレーン味のバウム、赤い部分はスイカ味のムース、種はチョコレートでコーティングしたシリアルで仕上げる。

一般的なイチゴショートケーキやモンブランは、見た瞬間にある程度の味を想像できる。一方、「すいかバウム」は、最初に「本当にスイカ味なのか」「切った中はどうなっているのか」という疑問を生む。味が分からないことが弱点ではなく、商品をくわしく見たくなる“引き”になっている。

果物以外の物体を思わせる商品もある。大阪・天満橋発のパティスリー「マサヒコオズミパリ(Masahiko Ozumi Paris)」は2025年10月29日、大丸東京店に関東初の常設店をオープン。同店では、座布団や編み物のような立体的な見た目から“ザブトンモンブラン”と呼ばれる「モンブラン ジャポネ」シリーズを販売している。フランスで培った技術と日本の感性を組み合わせ、ケーキというより工芸品や雑貨にも見える外観に仕上げている点が特徴だ。見ただけでは味や中身を判断しにくく、「どこから食べるのか」「切ると何が現れるのか」といった疑問を自然に生み出している。

また、大丸東京店で7月15日から販売された、バタースイーツ専門店「バターステイツ by銀のぶどう」の「『THEピーチ』桃バタークリームでとろとろ果肉包み」は、本物の桃そっくりの姿が特徴だ。外見だけでは、生の桃なのかケーキなのかすぐには判断できない。
こうした商品は、完成形だけでなく、箱を開ける瞬間、ナイフを入れる場面、現れる断面までがコンテンツになる。写真1枚で完結するスイーツより、開封動画や断面写真など、複数の投稿を生みやすい。見た人も答えを確かめたくなり、SNS上で滞在時間や反応が増える。

さらに、そっくりスイーツは驚きを誰かと共有できるため、贈答品やお取り寄せとも相性が良い。味のおいしさだけでなく、「箱から何が出てくるか」という体験まで商品化できるからだ。
味を分かりやすく伝えることが、必ずしも唯一の正解ではない。情報をあえて外見だけで完結させず、「これは何だろう?」という小さな謎を残す。その答えを知りたくさせる設計が、そっくりスイーツの強さなのかもしれない。
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