【考察】甘い物だけでは客を呼べない? スイーツビュッフェが全国で「ランチ化」する理由

「苺スイーツ&ランチビュッフェ」イメージコラム
「苺スイーツ&ランチビュッフェ」イメージ
「彩り膳&和スイーツブッフェ」イメージ
「彩り膳&和スイーツブッフェ」イメージ

 ホテルのスイーツビュッフェに、ランチメニューを組み合わせる企画が目立っている。単に甘味と塩味を交互に楽しませるためだけではない。スイーツを「一部の愛好家のための催し」から、家族やカップル、友人同士が選びやすい食事へ変える狙いがあると考えられる。

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「彩り膳&和スイーツブッフェ」イメージ
「彩り膳&和スイーツブッフェ」イメージ

 例えば東京では、ANAインターコンチネンタルホテル東京が定期的に、日本料理「雲海」で「彩り膳&和スイーツブッフェ」を展開。季節の料理を盛り込んだ彩り膳に、和洋スイーツ全15種を組み合わせている。ケーキニュース編集部も、レポート記事にて、今年の冬の「彩り膳」は生本鮪小丼や湯葉、ずわい蟹など全14種が盛り込まれ、食事だけでも十分な量だったと紹介した。

「彩り膳」冬季献立のイメージ
「彩り膳」冬季献立のイメージ

 注目したいのは、スイーツビュッフェなしの彩り膳も用意されている点だ。ランチを土台にしつつ、スイーツ食べ放題を付加価値として加える設計と言える。「ケーキをたくさん食べる企画」ではなく、「上質な日本料理とデザートを一度に楽しむ体験」として打ち出すことで、スイーツだけを目的としない人も呼び込みやすくなる。

「オータムスイーツブッフェ」イメージ
「オータムスイーツブッフェ」イメージ

 千葉県の「グランドニッコー東京ベイ 舞浜」も9月20日~9月22日の3日間、「オータムスイーツブッフェ」を開催する。約25種類の秋スイーツに加え、ローストビーフや魚介料理、和食などを提供。スイーツビュッフェという名称ながら、中身は本格的なホテルランチに近い。

「苺スイーツ&ランチビュッフェ」イメージ
「苺スイーツ&ランチビュッフェ」イメージ

 京都では、リーガロイヤルホテル京都が1月5日~3月31日、「苺スイーツ&ランチビュッフェ」を展開。さらに、皆でシェアできる「苺バケツ盛り」を有料オプションとして設定した。ランチで入口を広げ、追加商品によって利用体験を膨らませる構成だ。

「白銀の塔の姫~黄金の髪の記憶~」イメージ
「白銀の塔の姫~黄金の髪の記憶~」イメージ

 沖縄の「ダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾート」では、9月19日~2027年1月11日の土日月祝日限定で、『ラプンツェル』の原典に着想を得たランチ&スイーツビュッフェを開催する。13種類のスイーツと8種類のセイボリーを揃え、物語性と食事を組み合わせた。同ホテルは5月23日からも、「不思議の国のアリス」に着想を得た同形式の企画を曜日限定で展開している。

 スイーツだけでは、参加理由が「甘い物をたくさん食べたい」に偏りやすい。しかしランチがあれば、「休日の食事」という幅広い目的に置き換えられる。甘味が得意ではない人も誘いやすくなり、カップルや男性、子どもを含む家族へ客層が広がる可能性もある。

 ホテル側にとっては、食事を加えることで内容への納得感を作りやすく、滞在時間の長いレストラン体験として販売できる。「ランチ化」はスイーツ人気の後退ではなく、その集客力を利用人数や客単価へつなげるための進化と言えそうだ。

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