
秋のスイーツ素材として、栗は圧倒的な存在感を持つ。ただ、「栗スイーツ」と聞いて最初に思い浮かぶのは、やはりモンブランではないだろうか。しかし最近の商品を追っていくと、栗は思っている以上に“万能な素材”であることが見えてくる。
【実食レポ】スタバの秋デザート「手しぼり栗のモンブラン」こぼれそうな栗ペーストが嬉しい 秋のおやつにぴったり
例えば、小樽洋菓子舗ルタオが展開する「イタリア栗のティラミス」。イタリア栗の風味を生かしたマロンシャンティに、コーヒーが香るビターなチョコスポンジ、マスカルポーネムースを組み合わせている。栗とコーヒーという、一見すると主役同士にも思える素材だが、コーヒーやカカオのほろ苦さが栗のまろやかな甘みを引き立てる構成だ。

ケーキだけではない。ローソンの「ゴロっと!モンブランデニッシュ」は、デニッシュにモンブランとカスタードクリームを合わせ、さらに渋皮栗を丸ごとトッピングする。実食すると、渋皮栗の和の甘みとカスタードクリームの洋の甘みが自然につながり、パンでありながら洋菓子のような満足感もあった。
名古屋市の「バタリーカフェ」では、さらに振り幅が広い。「モンブランミルクレープ」はクレープ生地、生クリーム、モンブランクリーム、栗のシロップ漬けを重ねる。一方、「モンブランバタートースト」では、発酵バターを使って焼いたトーストにモンブランクリーム、ディプロマットクリーム、バニラアイスを合わせる。このほか栗ミルフィーユやモンブランクレープも展開する。
こうして並べると、栗はティラミス、パン、ミルクレープ、トースト、ミルフィーユ、クレープと、かなり多くのスイーツに入り込める。

その理由の1つは、栗そのものの味が極端に尖っていないことにありそうだ。クリームやバターなど乳製品とはもちろん、チョコレートやコーヒーのような苦味のある素材とも合わせられる。さらに渋皮栗なら和の雰囲気も出せる。ペーストにすればなめらかに、粒を残せばほくほくとした食感も加えられる。
「秋だから、とりあえずモンブラン」だけでは少々もったいない。栗はスイーツそのものの形を大きく変えても、ちゃんと秋らしさを残してくれる。
もしかすると栗の強みは、強烈な個性ではなく、“相手に合わせながら自分の存在も消さない”ことなのかもしれない。秋になるとこれほど多くの商品に栗が登場するのも、単に旬だからというだけではない。作り手にとって、かなり使い勝手のいい素材なのである。
【関連記事】
【実食レポ】ローソン「贅沢すぎ!お重モンブラン(和栗)」ご飯3杯超の圧倒的カロリー、717kcalの怪物級スイーツ食べてみた
【実食レポ】4個でご飯約1.7杯分 セブンの秋季スイーツ「焼きいもスフレ」食べてみた
全国:「チーズガーデン」紅芋&パンプキンの秋味チーズドリンク&パフェ、9月30日より展開
