
星野リゾートが運営する「OMO5小樽」は、歴史的建造物「旧小樽商工会議所」を再生したホテル。開業当初は、小樽の歴史を伝えるため、ニシンのパエリアを中心とした本格コース料理を提供していた。しかし、小樽観光は札幌からの日帰りが多く、宿泊客も夜は街の寿司店などを自由に楽しみたいというニーズが強かった。結果、レストラン利用率はわずか8パーセントにとどまり、赤字が続いた。
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当時の総支配人・種市さんは、ホテル側が伝えたい価値とゲストの求める体験に大きなずれがあると判断。コース料理を廃止し、夜の街歩き後に立ち寄れる「ナイトラウンジ」への転換を決めた。現場責任者に抜てきされた20代スタッフの高瀨さんは、リニューアル直前に一度決まったメニューを白紙に戻すなど、試行錯誤を重ねた。

転機となったのは、地元店主との交流と、大学生アルバイトの「ホテルのラウンジなんて高そうで緊張するから絶対行かない」という率直な一言だった。チームは、ラウンジを「お酒を飲む本格的なバー」ではなく、旅の一日を締めくくる「〆スイーツ」の場へ再定義。北海道らしいフルーツやチーズを使ったパフェ、バスクチーズケーキなどを開発した。

さらに北一硝子のオイルランプ100個を灯し、温かな空間とSNS映えするフォトスポットを整備。売上データをもとに改善を続けた結果、利用率は約5ヵ月で60パーセントまで上昇した。

現在、OMO5小樽のナイトラウンジは、街歩き後にスイーツやおつまみを楽しむ宿泊客でにぎわう場所に。小樽に「泊まる理由」を生み出した逆転劇となった。
※高瀬さんの「高」は、「はしごだか」が正式表記。
【OMO5小樽】
住所:〒047-0031 北海道小樽市色内1-6-31
電話: 050-3134-8095



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