なぜ「ただのレモンシュー」ではなく「レモンケーキをシュークリーム化」なのか? ビアードパパの“スイーツ設計”を考える

「レモンケーキシュー」イメージコラム
「レモンケーキシュー」イメージ
「レモンケーキシュー」イメージ
「レモンケーキシュー」イメージ

 ビアードパパが6月1日から展開する新作「レモンケーキシュー」。世代を超えて愛されるレトロスイーツ「レモンケーキ」を、シュークリームとして表現した点に商品企画の面白さがある。

【関連記事】パフェもパンケーキもスコーンも、ショートケーキになりたがる理由 近年増えるショートケーキ風スイーツ

 まず「レモンシュー」と聞くと、多くの人は酸味のある爽やかなクリームを想像する。夏向けの軽いシュークリームとしては分かりやすいが、やや既視感もある。一方で「レモンケーキシュー」と名付けることで、味だけでなく、形、香り、食感、記憶まで含めたスイーツ体験へと広がる。レモンは“酸っぱい果物”ではなく、“懐かしい焼き菓子”の記号になる。

 実際、同商品はレモン型に成型した新開発のシュー生地を採用。アーモンドプードルとフランスパン専用小麦粉を独自配合し、外側は香ばしく、内側はふかふかに仕上げているという。表面にはレモンチョコレートもコーティングし、中にはレモンピール入りのレモンカスタードクリームを合わせる。レモンの酸味だけで押すのではなく、レモンケーキ特有のまろやかな甘み、優しい食感、チョコレートがけの見た目を再構築しているとも言える。

「レモンケーキシュー」イメージ
「レモンケーキシュー」イメージ

 この方向性は、ビアードパパにとっても相性がよい。シュークリーム専門店としての強みは、クリームだけでなくシュー生地そのものを商品価値にできること。普通のレモンシューであれば、主役はレモンクリームに寄りがちだ。

 しかし「レモンケーキをシュークリーム化」と打ち出せば、生地の開発や形状、コーティングまでアピール要素になる。

「41gカントリーマアムひとくちレモンケーキ」イメージ
「41gカントリーマアムひとくちレモンケーキ」イメージ

 また、レトロスイーツ人気も見逃せない。レモンケーキは、昭和感や手土産感、どこか懐かしい見た目を持つ一方で、近年は専門店やコンビニ、カフェでも再解釈されている。そこにシュークリームのライブ感や手軽さをかけ合わせることで、懐かしいのに新しい、焼き菓子なのに生菓子のようなハイブリッド感が生まれる。

 今回の「レモンケーキシュー」は、レモン味の季節商品ではなく、レモンケーキという完成された菓子文化をシュークリームの文法で再解釈した商品だ。レモン自体の爽やかさのみならず、レモンケーキがまとってきた懐かしさや手土産菓子としての記憶、いわば「記号としての甘さ」までふんわり感じられる一品に仕上がっている。

【関連記事】
ファミマ「超も~っちりパン」シリーズが異例のヒット 1ヵ月未満で累計1000万食突破したワケは“満足感の設計”

イケア:爽やかな味わいと多彩な食感「マンゴー フェア」5月21日より期間限定開催

キル フェ ボン:新作含む夏季限定タルトが勢揃い 6月1日より順次展開

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました