
夏季限定メニューと聞けば、夏の始まりに商品を発売し、8月末ごろまで同じラインアップを販売する姿を想像しやすい。しかし近年は、1つの季節をさらに細かく区切り、第1弾、第2弾、第3弾と商品を入れ替えるスイーツ店が目立つ。
【コメダ珈琲店】2年ぶり復活「やっぱり!夏はコメダでハワイ~じゃん!!」7月30日より全国展開タルト専門店「キル フェ ボン」は8月1日から、全国の店舗で夏季メニュー第3弾を順次展開する。ネクタリン、クラウンメロン、ブドウ、イチジク、桃、キーツマンゴーなど夏の後半に旬や出荷時期を迎える果実を使ったタルトが揃う。7月18日~31日には桃を多彩なタルトで楽しませる「PEACHフェア」も開催しており、同じ夏でも主役を少しずつ交代させている。
こうした“旬のリレー”は、単に新商品を増やすためではない。果物は種類によって食べ頃が異なり、同じ桃やブドウでも品種や産地によって出荷時期がずれる。夏の初めにはマンゴーやメロン、盛夏には桃、夏の後半にはブドウやイチジクと切り替えれば、その時期に状態の良い素材を生かしやすい。

東京都中央区の「資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェ」も、7月に「真夏のパフェフェア」第1弾を開催し、8月1日~30日には第2弾を展開する。第2弾では国産三種のブドウ、富良野メロン、和歌山県産イチジク、岡山県産桃などを主役に据えた。7月と8月で顔ぶれを変えることで、フェアそのものを再びニュースにできる。

アフタヌーンティーでも同様だ。「ザ ストリングス 表参道」は、第1弾の「ピーチ×マンゴー」に続き、8月19日から第2弾として桃とシャインマスカットを組み合わせる。夏の終盤に「名残の桃」と秋口のブドウを同時に見せ、季節の移ろいを1つの商品で表現している。
商品を一度に出し切らない利点は、来店理由を複数回作れることにもある。第1弾を食べた客に、第2弾、第3弾という次の目的を提示できる。発表のたびにSNS投稿やメディア掲載の機会も生まれ、数ヵ月続くフェアの話題が途中で薄れにくい。
一方で、短期間に商品を切り替えるには、食材調達や製造、告知の手間が増える。それでも段階的な展開が続くのは、旬の素材を最良の時期に提供しながら、長い夏を何度も楽しんでもらえるからだ。「夏限定」は、1つの期間ではなく、細分化され始めている。
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キル フェ ボン:旬の果実など使った夏季限定メニュー第3弾、8月1日より全国店舗で順次展開
