【考察】秋の高級スイーツはなぜ”地味な茶色”ばかりでも成立するのか?

「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージコラム
「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージ
秋季スイーツコレクションのイメージ
秋季スイーツコレクションのイメージ

 秋になると、ホテルのショーケースは急に「茶色」が増える。一体なぜ、地味とも言える茶色のラインアップで成立するのだろうか?

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 栗やキャラメル、メープル、ナッツ、チョコレート、ほうじ茶。春夏ならイチゴやマンゴー、桃など鮮やかな色が目を引く一方、秋冬の高級スイーツはベージュから濃いブラウンまで、落ち着いた色合いだけでも不思議と成立する。

 その理由の1つは、茶色が「焼く」、「煎る」、「焦がす」といった菓子作りの工程を連想させることにあるのではないだろうか。

「モンブラン」税込み5,900円
「モンブラン」税込み5,900円

 今年9月16日〜11月30日に「シャングリ・ラ 東京」が販売する秋季スイーツコレクションでは、「モンブラン」に栗、ヘーゼルナッツ、アーモンドを使用。「プレミアムメープルフィグパウンドケーキ」など栗、ナッツ、メープル、イチジクといった秋らしい素材が並ぶ。色彩を増やすより、同系色の濃淡によって季節を表現する構成だ。茶系の素材を重ねることで、むしろ味の濃厚さや奥行きを視覚的にも伝えることができる。

「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージ
「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージ

 茶色は「香ばしさ」とも相性がいい。吉祥寺エクセルホテル東急「SORAE」は昨年9月〜11月、「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」を初めて展開した。「ほうじ茶とチョコレートのヴェリーヌ」には、チョコ、ほうじ茶ゼリー、ほうじ茶クランブルなどを重ねた。栗と焙煎した茶葉という組み合わせは、鮮やかな色彩ではなく香りを想像させる。

「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージ
「栗とほうじ茶のアフタヌーンティー」イメージ

 春夏のスイーツが果実そのものの鮮やかさで季節を見せるなら、秋のスイーツは焼き色、木の実、焦がした砂糖、チョコレートといった「調理された色」で季節を見せる。茶色は、秋のスイーツにとって地味な色ではない。香ばしさや濃厚さ、温かさを一度に想像させられる、むしろ便利な“季節色”だと言えるのかもしれない。

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