【令和のスイーツ事情】なぜ“トッピングなし・飾りなし”クリスマスケーキが求められる? 安さだけではない「足さない」魅力

「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円コラム
「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円
「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円
「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円

 ケーキは食べたい。でも、イチゴや砂糖菓子の飾りまで欲しいとは限らない。クリスマスケーキといえば華やかなデコレーションが定番だが、あえて飾らないケーキにも、選ばれる理由がある。

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「クリスマスケーキですが、デコレーションはなしです」と言えば、一昔前ならギャグだと一笑に付されたかもしれない。しかし令和の今、この“デコレーションなし”のクリスマスケーキが売れ始めている。

 ローソンの2026年のクリスマス商品には、飾りやトッピングを省いた「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」と「Uchi Café シンプルチョコレートケーキ 5号」が並ぶ。ショートケーキは税込み2,600円。そのまま食べることも、別に用意した果物や菓子で飾り付けることもできる商品だ。

「Uchi Café シンプルチョコレートケーキ 5号」税込み2,800円
「Uchi Café シンプルチョコレートケーキ 5号」税込み2,800円

 需要を後押しする要因として、まず考えられるのは価格への納得感である。ケーキの装飾には、材料だけでなく仕上げの手間もかかる。華やかさを楽しみたい人には価値のある部分だが、クリームとスポンジを味わいたい人にとって、必ずしも優先順位は高くない。飾りを省いて価格を抑えた商品は、「ケーキを諦める」のではなく、「欲しい部分にお金を払う」という選択肢になる。

 ローソンでは、2025年に発売した2,000円台の3.5号サイズのケーキが、想定の3倍以上の販売数となった。これは飾りなしケーキの需要を直接示す数字ではないが、手頃な価格や食べ切りやすさを求めるニーズの強さはうかがえる。豪華さや大きさだけが、購入の決め手ではないのだ。

 味の好みという点でも、シンプルなケーキには強みがある。果物の酸味を合わせたい人もいれば、クリームと生地の一体感を楽しみたい人もいる。飾りの砂糖菓子を残してしまう人にとっては、最初から付いていない方が都合がよい。「何かを足した方がおいしい」とは限らず、足さないことが満足につながる場合もある。

「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円(断面イメージ)
「Uchi Café シンプルショートケーキ 5号」税込み2,600円(断面イメージ)

 一方、自分好みに仕上げたい人には、アレンジの自由度が魅力となる。家族で好みが違えば、切り分けた後にそれぞれ好きな果物や菓子を添えてもよい。追加する材料によっては完成品より高くなるため、必ずしも節約になるとは限らない。それでも、予算の使い道を自分で決められる利点は残る。

 子どもと飾り付けを楽しむ用途にも向く。スポンジを焼き、クリームを塗るところから始めるのは大仕事だが、最後の仕上げだけなら参加しやすい。お菓子作りの準備や難しい工程を省きながら、家族で手を動かす時間を持てる。購入するのはケーキだが、そこに体験を加えることもできるのである。

「Uchi Café シンプルチョコレートケーキ 5号」税込み2,800円(断面イメージ)
「Uchi Café シンプルチョコレートケーキ 5号」税込み2,800円(断面イメージ)

 “トッピングなし・飾りなし”のケーキを、単なる廉価版や未完成品と捉える必要はない。そのまま味わいたい人には完成品であり、手を加えたい人にはアレンジの土台となる。価格、味の好み、楽しみ方。その選択を買い手に委ねられることが、シンプルなケーキの需要を支えるのではないか。

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