
デニーズは今年6月より、かつて人気を集めた「ティラミス」をレギュラーメニューとして復活販売している。価格は税込み550円。1980年代から1990年代にかけて同店のデザート史を彩った一品だ。今回は、復活した同商品を実食した。
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デニーズとティラミスの歴史は古い。初代が登場したのは1986年。当時は「ティラミス風」のデザートとして販売され、その後1990年にマスカルポーネチーズを使用して、本場の味に近づける形でリニューアルされた。
この1990年版が大ヒット。女子高生を中心に人気を集め、当時の日本におけるティラミスブームにも貢献したという。デニーズはその後もナタ・デ・ココやパンナコッタなどを相次いで展開しており、現在まで続く「デザートのデニーズ」というイメージを形作った商品の1つと言えるだろう。

約40年前に初代が誕生したティラミスが、2026年に再びレギュラーメニューへ。当時のレシピを再現したわけではなく、伊シェフから提供されたレシピをもとに、現代向けにアレンジしているという。
北海道産マスカルポーネチーズに卵のコクを加え、なめらかな口当たりに仕上げたティラミス。運ばれてきた商品を見ると、メニュー写真から想像していたよりも、実物はわずかにボリュームがある印象だ。食後のデザートとしてはもちろん、ティラミスを目当てに注文しても十分満足できそうなサイズ感。表面を覆うココアパウダーの下には、なめらかなクリームとコーヒーの風味を感じられる生地が重なる。
一口食べて感じるのは、良い意味での「王道感」だ。

マスカルポーネのまろやかなコクと甘味に、コーヒーやココアのほろ苦さを合わせたオーソドックスなティラミス。極端にチーズの濃厚さを押し出したり、コーヒーの苦味を強調したりするタイプではなく、それぞれの要素がバランス良くまとまっている。
口当たりもなめらか。マスカルポーネのコクは感じられつつ、全体として重たくなりすぎず、スプーンが自然と次へ進む。
近年は専門店を中心に、濃厚さや食感、トッピングなどに個性を持たせたティラミスも珍しくない。その中でデニーズのティラミスは、あえて奇をてらわない王道の方向性。誰もが思い浮かべるティラミスの味わいを、丁寧に仕上げたような一品だ。

突出して変わった味ではないからこそ、一度食べて終わるというより「またデニーズに来たら頼もう」と思いやすい。食後に甘いものが欲しくなった際にも選びやすく、レギュラーメニューとして復活したことにも納得できる親しみやすさがある。
1986年の初登場から約40年。かつてティラミスブームを知る世代には懐かしく、初めて食べる世代には王道のティラミスとして楽しめる。デニーズの歴史を彩ったデザートが、再び定番として帰ってきた。
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