オープンしたばかりの「コメダ珈琲店」西荻窪店が連日満席 地域事情に紐づく人気の理由とは?

カフェチェーン「コメダ珈琲店」の西荻窪店が、2023年2月27日に正式オープンした。オープン後も人気を博し、連日満席の日が続いているという。その背景を探った。東京都
カフェチェーン「コメダ珈琲店」の西荻窪店が、2023年2月27日に正式オープンした。オープン後も人気を博し、連日満席の日が続いているという。その背景を探った。
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「コメダ珈琲店」の西荻窪店にて。3月1日より春限定で提供する、柚子香る和のシロノワール「小倉ノワール ゆずなごみ」ノーマルサイズ。西荻窪店では820円(780〜840円)。冷たいアイスの上に、爽やかで甘酸っぱい柚子ソースをトッピング。上品な甘さの小倉あんをサンドしている。
「コメダ珈琲店」西荻窪店にて。3月1日より春限定で提供する、柚子香る和のシロノワール「小倉ノワール ゆずなごみ」ノーマルサイズ。

カフェチェーン「コメダ珈琲店」の西荻窪店が、2023年2月27日に正式オープンした。オープン後も人気を博し、連日満席の日が続いているという。その背景を探った。

普段使いできる現代的チェーン系カフェを待ち望んでいた地域住民のニーズと合致か

ケーキニュース編集部が訪れた3月上旬、平日にもかかわらず、60席の店内はほぼ満席。店内照明は明るく、パソコンを持ち込んで作業をする若者や社会人が目立つものの、子供づれの女性、年配の老夫婦など幅広い年齢層の人々も少なくない。聞けば、同店舗のスタッフは「オープン初日からずっとこんな感じです」と話す。

西荻窪店のオープンが決まると、一部の地元住民からは待ち望む声が上がっていた。

理由は複数ある。一つは、西荻窪は個性がキラリと光る個人経営のカフェやスイーツ店が多くて楽しい街だが、そのかわりにチェーン店が少ない。カフェチェーンで有名な「スターバックス」は杉並区で阿佐ヶ谷、荻窪、浜田山に、隣接する武蔵野市の吉祥寺にも店舗を複数かまえる。なぜか西荻窪には一店舗もない。「タリーズコーヒー」も「ルノアール」もない。目立つカフェチェーンは「ドトールコーヒー」くらいだ(西荻窪南口店)。気軽に日常使いできる店が乏しい土地だった。「コメダ珈琲店」は電源やWi-Fiなどを完備しており、西荻窪においてかなり重宝されるカフェになるだろう。

加えて3月6日以降、7時から23時まで営業される点は、営業時間が20時前後まで(あるいはもっと早く閉店)の個人経営店が多い西荻窪において特に歓迎されそうだ。

「こけし屋」休業の寂しさをアットホームな「コメダ珈琲店」が埋める?

もう一つの理由として挙げられるのが「こけし屋」の休業だ。漫画「ちびまる子ちゃん」にも登場し、西荻窪で73年営業を続けてきた「こけし屋」は、2022年3月末に一度営業を終了して休業。3年程度の建築期間に入り、その後に営業再開する予定だ。洋菓子店、フランス料理店、喫茶店として愛されてきた老舗が休業する寂しさを、「こけし屋」のすぐそばにできた、木目の内装でアットホームなコメダ珈琲店が少なからず埋めている、と言ったら言い過ぎだろうか。

スイーツの面から言えば、西荻窪エリアには都内屈指とも言えるスイーツ店が複数存在する。ただし週2〜3日限定の営業など、そのおいしさを堪能する機会は限定される。

他方、「リーズナブルな価格でお腹いっぱいスイーツを食べたい」と突然体にあふれたニーズを満たす場合、コメダ珈琲に軍配が上がるだろう。

他地域からすれば「たかがコメダ」かもしれない。だが、背景にある西荻窪特有の事情が重なり、「コメダ珈琲店」西荻窪店は地域住民の心をつかむに足る要素を複数もっている。この先長く愛される可能性を秘めた店だ。

【コメダ珈琲店 西荻窪店】
住所:〒1670053 東京都杉並区西荻南3−9−10 2階
アクセス:中央本線「西荻窪駅」南口より徒歩1分
時間:7時〜23時

取り扱い商品:
スパゲッティ、お伊勢さんの和紅茶「瑞」、カフェインレスコーヒー、ソフィア、コメ黒、朝のサイドメニュー、スモールサイズメニュー、選べるデザートセット、だいすきプレート、etc(2023年3月3日現在)

定休日:なし
席数:60席(全席禁煙)
設備:Komeda_Wi-Fi、電源、順番待ちシステム、トイレおむつ台、LINE順番待ち
決済:
KOMECA、クレジットカード、電子マネー、コード決済
西荻窪店・公式ページ:
https://www.komeda.co.jp/shop/detail.html?id=1070

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