【考察】コーヒーはいつ安くなる? もう高級品? 購入に二の足を踏む状況が長引きそうな理由

「PRONTO THE FIRST」のホットコーヒー「ハウスブレンド」イメージケーキ
「PRONTO THE FIRST」のホットコーヒー「ハウスブレンド」イメージ
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 ケーキなどスイーツを食べながら飲む人も多いであろうコーヒー。しかし、スーパーでコーヒー豆を手に取り、値札を見て棚へ戻す。そんな消費者は、今後もしばらく減りそうにない。生豆相場には下落の可能性があるものの、日本の店頭価格が以前の水準へ戻る条件は整っていないためだ。

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 国際コーヒー機関によると、2026年7月のコーヒー指標価格は、平均1ポンドあたり約287セント。2025年に記録した最高値からは下がったものの、依然として歴史的な高値圏にある。ブラジルでは2026/2027年度に記録的な増産が見込まれ、世界の需給が供給余剰へ転じるとの予測もある。収穫が順調なら、生豆価格の上昇にはいったんブレーキがかかる可能性が高い。

 ただし、それが日本のコーヒー値下げに直結するわけではない。日本は生豆の大部分を輸入している。そのため円安に加え、包装資材、電気代、人件費、物流費の上昇を重ねて受ける。UCC上島珈琲は、こうしたコスト増を理由に、2026年11月出荷分から家庭用飲料製品の実質店頭価格が5~10%程度上昇すると見込んでいる。生豆は収穫後に輸送、焙煎、加工を経るため、相場が下がっても店頭価格への反映には時間差がある。

 さらに重いのがイラン情勢だ。ホルムズ海峡を巡る緊張によって原油や海上保険、輸送費が上がれば、産地から日本までの物流だけでなく、焙煎や容器製造の費用も膨らむ。世界的な物価高が続く中、コーヒーだけが安くなる展開は考えにくい。

 気になるのは、コーヒーがウナギなどと同じように、日常的に口にするものから「たまに楽しむ高級品」へ変わるのかという点である。ウナギは資源量や供給の制約によって価格が上がり、かつてより気軽に食べにくい存在となった。コーヒーにも気候変動による栽培適地の減少という構造的な供給制約が迫る。

 もっとも、コーヒーには産地や品種、ブレンド、容量など多くの選択肢があり、直ちに一部の人しか買えない商品になるとは考えにくい。メーカーも使用する豆の組み合わせや内容量を調整し、日常品としての価格帯を残そうとするだろう。その一方で、安価な商品は容量が減り、高品質な豆はさらに高くなるという二極化が進む可能性がある。

 消費者側では、購入頻度を減らす、容量の小さい商品を選ぶ、比較的安価なブレンドやインスタントへ移る動きが続きそうだ。一方、スペシャルティコーヒーでは、産地や生産者、品質を価格に見合う価値として伝える動きが一段と重要になりそうだ。

 コーヒーはウナギのような完全な高級品にはならなくても、「安いから何となく買う飲み物」ではなくなるかもしれない。今後は高値を土台に相場が乱高下し、日常品でありながら、買う前に一度値札を確認する“小さな高級品”へ変わっていく可能性をはらんでいる。

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ケーキコーヒーコラム知る編集部

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