【異例の値下げ】1000万個売れたのになぜ? 人気スイーツをあえて安くするファミマの狙いとは

「濃厚ショコラロール」イメージコラム
「濃厚ショコラロール」イメージ
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 商品の値下げと聞くと、売れ行きが鈍い商品のテコ入れを想像しがちだ。しかし、すでに十分売れている商品を、あえて安くする企業もある。

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 ファミリーマートは7月28日より、「濃厚ショコラロール」の価格を税込み320円から298円へ引き下げた。同商品は2024年10月の発売以降、累計販売個数1000万個を突破。予想を上回る売れ行きから定番化された人気スイーツである。

「濃厚ショコラロール」イメージ
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 それでも値下げする狙いの1つは、購入者の裾野と購入頻度を広げることにあるだろう。320円と298円の差は22円にすぎない。しかし、「300円台の商品」と「300円未満の商品」では、消費者が受ける印象が異なる。財布の中から300円を出せば買えるという分かりやすさもあり、日常のおやつとして手に取りやすくなる。

 特にコンビニスイーツは、専門店のケーキより買いやすい価格が魅力である一方、近年は原材料費や物流費の高騰を背景に300円を超える商品も珍しくなくなった。品質を高めれば価格も上がるが、高くなりすぎれば「たまのご褒美」になり、購入回数が減る可能性がある。人気商品を300円未満へ戻すことは、1個当たりの利益だけでなく、販売数量や来店頻度を重視する判断とも考えられる。

 今回の変更は、単純に量や品質を落として安くしたものではない。ファミリーマートは原材料と製法を見直し、味わいを維持しながら価格を抑えたとしている。さらに、従来はスプーンで食べる形式だったが、片手で食べられるワンハンド仕様へパッケージも変更した。

「濃厚ショコラロール」イメージ
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 この食べやすさの改善も重要だ。スプーンを用意する必要がなくなれば、仕事の休憩中や移動中など、食べられる場面が増える。値下げと利便性向上を同時に行うことで、「安くなったから試す」だけでなく、「以前より食べやすいから繰り返し買う」という需要も期待できる。

 人気商品の値下げは、ブランド価値を損なう危険もある。しかし、価格の理由を原材料や製法、包装の見直しによって説明できれば、むしろ企業努力として好意的に受け止められる。売れないから安くするのではなく、さらに売れる仕組みを作るために安くする。今回の取り組みは、値下げも商品改良の一部になり得ることを示していそうだ。

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