【7月末まで開催中】全国488店舗が同じ菓子を作る「共通テーマ型スイーツイベント」が成立する理由

「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ全国
「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ
「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ
「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ

 全国の洋菓子店が、同じ種類の菓子を一斉に作る。そんな一風変わった催しが、7月1日~7月31日に開催中の「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」だ。6年目となる今回は過去最多の488店舗が参加し、「シャルロット」を共通テーマに独自の商品を販売する。

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 これは、全国のチェーン店が同一商品を売り出すフェアとは性質が異なる。参加店が共有するのは、ビスキュイでムースやクリームなどを囲む「シャルロット」という基本的な形式だけ。使用する素材、味、形、価格、サイズなどは店ごとに違う。

 例えば、マンゴーやメロン、桃、レモン、ココナッツといった夏らしい素材が使われ、価格も500円台から2000円を超える商品まで幅広い。同じ名前の菓子でも、地域の果物を生かす店、複数の香りや食感を重ねる店、ホテルらしい華やかなデザインに仕上げる店など、それぞれの方向性が表れる。

「パティスリー プレジレイル」のシャルロットのイメージ
「パティスリー プレジレイル」のシャルロットのイメージ

 共通テーマがあるからこそ、違いを比較しやすい点が面白い。まったく別の商品を並べるだけでは、消費者は店ごとの技術や発想を単純には比べにくい。一方、土台がシャルロットに統一されていれば、「この店は果実を主役にした」「こちらはムースの構成に工夫がある」といった個性が見えやすくなる。洋菓子版の競技会を見るような楽しさが生まれるのである。

 店側にとっても、知名度を高める好機だ。単独で新商品を発売するより、全国規模のイベントに参加した方が消費者やメディアの目に留まりやすい。シャルロットは見た目こそ優雅だが、ビスキュイ、クリーム、果実などの食感や味を調和させる技術が求められる。完成品は、その店の技術力や美意識を伝える“名刺”にもなる。

「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ
「ダイナースクラブ フランス パティスリーウィーク2026」シャルロットのイメージ

 消費者が近隣の参加店を巡れば、地域内での食べ比べもできる。旅行先でその土地ならではのシャルロットを探すなど、イベント自体を回遊のきっかけにすることも可能だ。昨年は全国310店以上が参加し、約7万人が来店したという実績も、こうした楽しみ方への需要を示している。

 共通テーマ型のイベントは、店の個性を消すのではない。むしろ条件をある程度揃えることで、各店の違いを際立たせる。同じ菓子を488店舗が作るからこそ、488通りの答えが生まれるのである。

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