【弱点補う】パフェを食べた後に器が残る「スイーツ+食器」が高価格でも成立する理由

「有田焼パフェ」イメージコラム
「有田焼パフェ」イメージ
「有田焼パフェ」イメージ
「有田焼パフェ」イメージ

 スイーツは、食べ終われば形が残らない商品である。味わいや写真、思い出は残っても、商品そのものは消費して終わる。そんなスイーツの弱点を補うように、食後も手元に残るスイーツメニューが登場している。

【関連記事】東武百貨店池袋店:食べた後は湯呑や小鉢にできる「有田焼パフェ」3種、7月29日より数量限定展開

 東武百貨店池袋店では7月29日〜8月4日、有田焼ブランド「アリタポーセリンラボ(ARITA PORCELAIN LAB)」が初出店し、有田焼の器に盛り付けたパフェを展開している。3種を揃え(各日限定20食)、価格は各・税込み3,3630円。食べ終わった後の器は持ち帰り、湯呑みや小鉢として使用できる。購入者はパフェを味わうだけでなく、食器も手に入れられる仕組みだ。

 こうした「スイーツ+食器」の強みは、価格を料理代だけで判断されにくい点にある。一般的なパフェより価格が高くても、「有田焼の器代を含んでいる」と考えれば納得しやすい。食器とデザートを別々に購入するより、一度に楽しめるお得感も生まれる。

「嬉野抹茶のパフェ」税込み3,630円
「嬉野抹茶のパフェ」税込み3,630円

 特に「アリタポーセリンラボ」のように、器自体にブランド力があれば、単なる容器ではなく商品価値の一部になる。パフェを食べるための器であると同時に、食後には日常使いできる工芸品へと役割が変わるからだ。

 また、器が記念品になることも大きい。百貨店を訪れた思いや、期間限定のパフェを食べた体験が、食器という形で生活の中に残る。後日、その器を使うたびに商品や店舗を思い出してもらえるため、ブランドとの接点も一度きりで終わらない。

「有田焼パフェ」イメージ
「有田焼パフェ」イメージ

 食器は、SNSとの相性もよい。盛り付けられた状態だけでなく、持ち帰った後に料理や菓子を盛り付けた写真も投稿できる。購入後にも新たな発信が生まれる可能性がある。食器のデザイン違いを用意すれば、収集需要や再来店にもつなげられるだろう。

 販売側にとっては、地域の工芸品を知ってもらう機会にもなる。有田焼に詳しくない人でも、パフェをきっかけに器を手に取れる。食と工芸を組み合わせることで、通常の食器売り場とは異なる客層へ接触できる点もメリットだ。

 スイーツ市場では、味だけで差別化することが難しくなっている。食後も残る器は、価格への納得感、記念品、工芸品との出会いを加えられる。ただ食べてもらうだけでなく、体験の一部を持ち帰ってもらう。「スイーツ+食器」は、消費して終わる商品を、暮らしに残る商品へ変える販売方法だと言えるのかもしれない。

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