
東京・代々木およびあきる野市に店舗をかまえる「ベーネ レガーロ(BENE REGALO)」。同店には、伊語で「プリーモ ティラミス(Primo Tiramisu Dish)」、日本語で「始まりのティラミス」と呼ばれる看板ケーキがある。今回は、代々木店にて同品を実食した。
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JR代々木駅の西口から徒歩4分。駅前の広い交差点を早めに左折して、風通しの良い住宅街に入る。3つ目の十字路の角にある戸建て風アパートの1階で、同店は営業している。最初の交差点でどこに進めばよいか迷ったら、最上階に「SAPIX」のロゴがデザインされたビルを目印に向かっていくとよい。

店内は、元テイクアウト専門店のためコンパクトな構造。入って右側には、お客さんの要望で急遽確保したイートインスペースに3席、左側には軽く腰かけるための長椅子が2つ設置されている。正面には、チャンネル文字のロゴを設置したショーケースに、さまざまなティラミスが並んでいる。
同店には、サラリーマンや地元の人、お忍びの芸能人、そのファンが訪れる。会社から従業員への差し入れや、商談のお持たせ、家族へのお土産、自宅でのおやつなどテイクアウト利用が多い。

「プリーモ ティラミス」を開発した、同店の運営会社のCEOである井下田淳さんは、北海道恵庭市の出身。昔からスイーツが大好きで、高校時代のお小遣いや、給料から固定費を引いた残りのお金は全てスイーツにつぎ込んでいたという。特に好きなものはチーズケーキで、苦手なものはコーヒー。ティラミス専門店を選んだ理由は、未だ専門店や有名なブランドは少ないため、「今から自分たちが良いブランドを作れたら、(業界で)ナンバーワン取れるのではないか」と考えたから。
同店のティラミスは、本場である伊国の伝統レシピを大切にしつつ、日本人の舌に合うように工夫されている。井下田さんは同店を開業する約2年前からティラミスの食べ比べを始め、現在では1,000種類以上を記録。現在も、全国各地のティラミス専門店や有名レストラン、コンビニ、チェーン店などを対象に、「ティラミス」と名前が付く商品の情報が入り次第、社員と一緒に集めたり、現地に赴いて食べたりしているという。
開発について、井下田さんは「僕自体、コーヒーそんなにもともと好きじゃなくて。でもカフェモカ好きなんですよ。あれってチョコとコーヒーを混ぜてるんで、それで1回ガナッシュを塗ってみたら、”コーヒーが苦手だからティラミス嫌い”っていう人でも食べられるティラミスができたんです」と明かした。ティラミス自体の人気を高めたい思いから、コーヒー感を強めて前面に押し出す”尖った味のティラミス”ではなく、子どもでも食べやすい味わいを目指したという。
開発におよそ2年間の時間と労力を費やし、現在もなお改良し続けている同品。取材中、その背景が裏付ける確かな自信が垣間見えた。
「もちろん個人差あると思うんですけど、1,000種類食った人がうまいって言ってるんで、うまいんですよ、絶対。本当にそこだけは間違ってほしくない。色眼鏡とかかけてなく、自分の商品をフラットに評価していますし、嘘なしで1,000種類食べてきてるんで、少なくとも不味いってことはないと思うんですよ」

「プリーモ ティラミス」は、”味わいを変えながら楽しめる”のが特長。まずはそのまま、次はトッピングをそれぞれ1種類ずつかけて、そして最後は全部乗せで味わうのがおすすめだ。トッピングは、エスプレッソソースと、チョコレートでコーティングされたフィアンティーヌを用意している。
ホールサイズの場合は、成人女性の親指ほどの小瓶に、それぞれのトッピングを入れて渡してくれる(内容量は、イートインの方がやや多め)。イートインの場合は、1カット・約2.7cm幅(1ホールを5等分)で提供。
最もこだわったのは、ティラミスクリームとガナッシュ。ティラミスクリームに使用するチーズは、最終出来高の50パーセントになるようにたっぷり配合している。マスカルポーネチーズを軸に、日本人向けに選んだクリームチーズなどを使用。
チョコレートを使用したガナッシュは、エスプレッソを染み込ませたビスキュイジョコンドの上に薄く塗ることで、コーヒーの苦みを抑え、子どもでも食べやすい味わいに仕上げている。

一口含むと、ビスキュイジョコンドに染み込んでいるエスプレッソの量に驚く。多すぎてべちゃべちゃせず、それでいて口の中で液がじゅんわりとあふれ出し、何ともバランスがよい。続けて、ティラミスクリームのコクとまろやかさが、コーヒーの苦みとチョコレートの甘みを綺麗にまとめている。特に驚いたのは、ガナッシュによる全体の調和。忍ばせる程度の量で、ここまで食べやすくなるのかと強く印象に残っている。
エスプレッソソースをかければ、コーヒーの苦味が際立ち、大人の雰囲気に変化する。

フィアンティーヌをかけると、サクサク食感とチョコレートの甘みが加わり、学生が好むような味わいに。食感の主張は控えめで、ご褒美感が増している。ビスキュイジョコンドに含ませているアーモンドの香りも、チョコレートと好相性だ。

トッピングの全部乗せは、特別感満載。ビスキュイジョコンドからじゅんわり染み出るエスプレッソやティラミスクリームのなめらかさと軽やかさ、フィアンティーヌのサクサク食感。そして何より各素材の風味が口いっぱいに広がるのがたまらない。

「プレミアムエスプレッソティラミス」は、各日30食~40食を販売している1番人気商品で、テイクアウト利用が多い。構成は上から順に、ティラミスクリーム、エスプレッソムース、ほんの少しのガナッシュを混ぜ合わせて砕いたビスキュイジョコンド。「プリーモ ティラミス」と同じティラミスクリームとビスキュイジョコンドを使用しており、「こだわりをダイレクトに感じてもらいたい」との想いからシンプルな構成に仕立てたという。

素材そのものを味わうため、あっさりしていて夏でも食べやすい。ティラミスクリームからはチーズの風味をしっかり感じられ、型崩れしにくいしっかりした感触だ。食べ進めるほどコーヒー感が増していき、最後は濃厚かつしっかりとした苦みで締めくくる。より一層コーヒーの風味をしっかり感じたい人は、同商品がおすすめ。ジョコンドのゴロゴロとした舌触りも良いアクセントだ。
【ベーネ レガーロ】
住所:東京都渋谷区代々木1-16-1
時間:11時~19時(デリバリー対応は24時まで可)
電話:03-6300‐9465




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